生ノ態【コト】

THE LIBRARY 2022

THE LIBRARY 2022


もはや本であって本でない
でも、本かもしれない、、


さほど広くはない、東京の会場トキ・アートスペースの壁面沿いは、
99名の参加者それぞれの「本」をめぐる多様な世界観が交錯していた。



異なる概念、視点、スタンス、アプローチ
本当にさまざまだ。

ついにキノコさえにょきにょき生えてしまった本
日々引いた罫線を記録したもの
収集物をファイリングしたスクラップブック
立体的な記憶の箱庭
唯一無二の想いでストーリーが構成された絵本
赤い糸で縦横無尽縫い合わされたもの
レンズで移動しないと読めない本
弁当箱
シュレッドされてなんだかわからなくなったもの
振ると音が鳴る秘密の和紙仕立ての4つの箱
入れ子構造になったブロック形式のもの
釘で打ち付けられたもの
公園で遊ぶ女の子のお腹の部分は小さな本になったもの
透明の顔模型に新聞紙が詰め込まれたオブジェクト
漆黒のミニマルなハードボックス、
蝋で固められた本、、、、などなど

本という言葉から発想されたものならなんでもあり

もはや本であって本でない
でも、本かもしれない、、




会場には来場者がじっくり見れるように椅子がおいてある。
だから、ひとつずつ本当にまったりじっくり見てしまう。
2時間なんてあっと言う間。迷宮にはまる。
それでも99人分にはたどりつけない人の主観という性(さが)。
会期中にまた行こうと思いつつも結局行けない「ご縁」という真実。



実はこの展示には昨年も来ている。
来年も再来年も、開催がつづくかぎり毎年訪れるような気がする。

そして今年はNUNの企画をともに進めるメンバーもエントリーした。
もしかしたら、来年はじぶんも参加しているかもしれない、、とか。

生まれてからずっとそばにいる本という存在の醍醐味

by G

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▶関連リンク
LIBRARY 2022
http://the-library.org/document.2022T-archive.html

参加作品解説
http://the-library.org/document.2022T-archive.html

THE LIBRARY 2022

日時
2022年8月3日(水)- 13日(土)
会場
TOKI Art Space (東京都渋谷区神宮前3-42-5-1F (東京メトロ銀座線外苑前駅より5分)

1994年にはじまり29年目を迎えるブックアート・手づくり本の展覧会。「本」のかたちをもとにした美術作品、絵やイラスト、写真、文章・ことばなどによる手づくりの本や個人制作の印刷物、造本・装丁などの作品が出品されました。東京はトキ・アートスペースで99名が参加して開催。
*来年3月は京都で開催予定とのこと

公式サイト