三浦秀彦
デザイナー?アーティスト?哲学者?博物収集家?
ある時はデザイナー、ある時は空間インスタレーションの現代アーティスト、ある時はめちゃくちゃ楽器を弾きまくるミュージシャン、ある時は大学講師、ある時は”フル草津”なる名義で送風機をふりまわし、ある時は、、、
幅広い領域でお仕事や作品制作を続ける三浦秀彦さん。私にとっては人生のふとしたタイミングで急に思い出したりバッタリ出会ったりしてしまったりと不思議なご縁を感じる人物。
再会する度に新しい試みに取り組んでいたり作品づくりに没頭していたり、とにかく、つかみどころがない多様性が魅力。
機会を得て三浦さんのアトリエにお邪魔して突撃取材。海からほど近く自然にも囲まれた静かなロケーションに佇む味わい深い古家。もう何年も愛着をもって過ごしているとのこと。
足を踏み入れると、そこはザ・三浦ワールド。必要に迫られなにげなく置かれた道具や素材や試作品らしきオブジェクト、拾い集められた(捨てられなかった?)アイテム、楽器やオーディオ、3Dプリンター等いろんなタイプの加工(秘密)機器。それらのラインナップは雑多でありながら整然ともしており、この密度のまま翌日から個展として成立しそうなぐらいのポテンシャルを秘めている。
いくつかの問いに対し瞬間的に微分し慎重に選んで発せられる最適解。あらゆる言葉は無駄がなく妙に説得力がある。
穏やかで柔和ながらキレがある。幅広いスタンスで多発的に動きながらも、それらすべての意味があり、三浦さんにしかわからない、ある確信とモチベーションに沿って行動している。
噛めば噛むほど味わえるヒト、掘れば掘るほどに出てくるモノ、動けば動くほどに広がるコト。
by G
—————————————————————— NUN podcast#2 「つくりくらす、触知する時空から」 ゲスト: 三浦 秀彦 ——————————————————————
第一回「くらすようにつくる」
工業意匠科の学生時代、ヤマハでの楽器デザイナーとしての日々、ロンドンへの留学。
家具デザイン。海外で感じたこと。プロダクトデザイナーへの歩み。
帰国後、海辺の町で立ち上げたデザイン会社「クラウドデザイン」。
ゆたかな暮らしがものづくりに与える影響。
自分でつくって、試し、実感し、使い心地を判断する日用品のデザイン。
小規模ならではのリアリティと精度。
実験を繰り返しながら、ものごとの本質に意識を向ける贅沢な時間。
ジョン・ケージに通じる空間と音の関係性、とらえかた。デザインとアートの境界。
第二回「原寸。今ここで起こることを身体で感じること」
三浦さんと3名のアーティストがユニークな視点で取り組むプロジェクト「大気の入り江」。
音、匂い、気配、時の流れなどを五感を使って茶会のように体験するリスニング・インスタレーションの魅力を語る
大気の入り江
https://taiki-no-irie.com/
空間や現象をとらえる際の重要なワード「前意識」とは。
つくる側も見る側も視線を並行に没入しあう「庭」という感覚。
原寸で身体で空間を意識し、生成するものを大事にすること。
決まりごとなしで無心に音を鳴らすインダストリアルサウンドユニット 「ソコシャネル?」での演奏しないアプローチ。
「身体で考える、まずは試してみる」が基本スタンスの学生へのレクチャー、など
第三回「記憶のトリガー、想像の扉」
魚の骨、ブラシヘッド、子供の描いた絵、紙くず、鉄の破片、チケット、プラスチックパーツ、チラシ、、、
アトリエのあらゆる場所から次々と掘り出されるコレクションの数々、記憶のトリガー
引出し状に、棚状に、立方体状に、細かなファイリングの工夫
すべてのモノは平等、すべてはイマジネーションの扉
記号化されるインターネット検索とは異なるひとつだけの奥行き深い価値
自身がかかわる祈りのためのプロダクト「FROM NOWHERE」について
光学精密ガラスの発するホリスティックな音と光の神秘性、心への作用
FROM NOWHERE
http://fromnowhere.jp/
最近つながる面白い動き、無限にある、これからやってみたいこと